東日本大震災 #2
3月11日
パートの仕事が終わり、家に着いたのが14時を少し過ぎた頃でした。
TVを見ながら部屋で洗濯をする準備をしているときに、TV画面に緊急地震速報の字幕が入り、それから3秒も経たないうちに、新地町で一戸毎に設置してある防災無線から、今まで聞いたことのない大きな音が響き「大地震です」というアナウンスが終わるか終わらないかのうちに、揺れがきました。
初めは感覚的に「震度3~4位かな」と思っていました。
ところが、なかなか揺れがおさまらない。
それどころか、段々揺れが大きくなり、いつもなら地震があってもそれほど騒がない私も怖くなり2階の部屋を出て、1階の玄関近くにあり倒れそうだった本棚を押さえていました。
しかし、何かいつもの地震と違う。
本棚を押さえていた手を離して、玄関入り口まで数歩。そこで家の中を振り返った時にはもう、本棚が倒れていて、家中の物という物が宙を舞っていました。
散乱するものの間を縫うように逃げ惑う猫が目に入りましたが、玄関につかまってみていることしかできませんでした。
私の隣の部屋にいるはずの弟が、まだ部屋から出てこない。
大声で弟に大丈夫!?と声をかけると、「大丈夫」と返事があり、少し揺れが小さくなったときに弟が部屋から出てきて、弟と二人呆然と家の中を眺めながら揺れが収まるのを待ちました。
揺れが収まった後、少し冷静になった弟が、
「とりあえず、ブレーカーを落とそう。阪神淡路大震災のときに、一時停電した後で通電した際に、断線した配線なんかから火災がおきたって。まずはブレーカーだ」
足の踏み場もないところを何とか配電盤まで辿りつき、ブレーカーを落とし、隣町に用事があり出かけている母に連絡を取ろうと電話をかけたが全くつながらない。
そのうち、畑にいた父が戻ってきたため、父の安否は確認できたが、何度かけても母につながらない。
部屋にいるはずの祖母も心配になったが、祖母の部屋までたどりつけそうもなかったため、家の外から部屋を確認したところ、祖母の部屋は箪笥も倒れておらず、祖母はベッドに腰掛けて不安そうにしていた。
大声で「大丈夫だから、そのまま動かないでベッドに座っててね」と声を掛けた。
弟が何度もしつこく母に電話をしていたところ、何とか繋がり家族全員の無事が確認できた。
次回に続く
パートの仕事が終わり、家に着いたのが14時を少し過ぎた頃でした。
TVを見ながら部屋で洗濯をする準備をしているときに、TV画面に緊急地震速報の字幕が入り、それから3秒も経たないうちに、新地町で一戸毎に設置してある防災無線から、今まで聞いたことのない大きな音が響き「大地震です」というアナウンスが終わるか終わらないかのうちに、揺れがきました。
初めは感覚的に「震度3~4位かな」と思っていました。
ところが、なかなか揺れがおさまらない。
それどころか、段々揺れが大きくなり、いつもなら地震があってもそれほど騒がない私も怖くなり2階の部屋を出て、1階の玄関近くにあり倒れそうだった本棚を押さえていました。
しかし、何かいつもの地震と違う。
本棚を押さえていた手を離して、玄関入り口まで数歩。そこで家の中を振り返った時にはもう、本棚が倒れていて、家中の物という物が宙を舞っていました。
散乱するものの間を縫うように逃げ惑う猫が目に入りましたが、玄関につかまってみていることしかできませんでした。
私の隣の部屋にいるはずの弟が、まだ部屋から出てこない。
大声で弟に大丈夫!?と声をかけると、「大丈夫」と返事があり、少し揺れが小さくなったときに弟が部屋から出てきて、弟と二人呆然と家の中を眺めながら揺れが収まるのを待ちました。
揺れが収まった後、少し冷静になった弟が、
「とりあえず、ブレーカーを落とそう。阪神淡路大震災のときに、一時停電した後で通電した際に、断線した配線なんかから火災がおきたって。まずはブレーカーだ」
足の踏み場もないところを何とか配電盤まで辿りつき、ブレーカーを落とし、隣町に用事があり出かけている母に連絡を取ろうと電話をかけたが全くつながらない。
そのうち、畑にいた父が戻ってきたため、父の安否は確認できたが、何度かけても母につながらない。
部屋にいるはずの祖母も心配になったが、祖母の部屋までたどりつけそうもなかったため、家の外から部屋を確認したところ、祖母の部屋は箪笥も倒れておらず、祖母はベッドに腰掛けて不安そうにしていた。
大声で「大丈夫だから、そのまま動かないでベッドに座っててね」と声を掛けた。
弟が何度もしつこく母に電話をしていたところ、何とか繋がり家族全員の無事が確認できた。
次回に続く
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